寿司図鑑 雑記27
葛飾区立石『栄寿司』で大満足
2008-09-20

葛飾区立石というのは東京の下町でももっとも賑やかで楽しいところだ。
うまい煮込みを出す大衆酒場がある。
コロッケがうまい肉屋に東京一うまい鶏から揚げの店がある。
街をつらぬく立石仲見世には惣菜を売る店、人形焼き、甘味処、カウンターだけのラーメン店。
この狭い通りを歩くだけでも十二分に下町気分に浸れる。
さて京成立石駅を下りたら、すぐに立石仲見世の入り口があり、その正面右手にあるのが『栄寿司』である。

角地に建ち三方引き戸に囲まれていて、どこからでも入れる。そして立ち食いなのだ。
入ると親子であろう粋な職人さん。
このお二人の客への接し方がまことに気持ちがいい。
アルコールを注文しなかったのですぐに熱々のお茶。
そして目の前の品書きからこはだをお願いする。この梅雨の時期のこはだが難しい。
大きさに拘っていてはいいネタは仕入れられないし、まだ新子は高すぎる。
出てきたのが「なかずみ」である。これが脂ののりといい締め方といい素晴らしい。
そして立ち食いらしいところが、すし飯の大きいこと。
シャコ、げそ、煮いかとお願いして、思ったよりもお腹が脹れてくる。
これから立石の大衆酒場でいっぱいやるつもりなのに、その前に満腹になりそうだ。
だいたい2個200円から300円であるから、たっぷり食べて1000円前後。
しかも握りとしては決して手を抜かない見事なものだ。
『栄寿司』というすし屋、まことに素敵だ。
この店もオヤジの聖地と呼ばれている葛飾立石の魅力を支えているのだと確信する。
栄寿司 東京都葛飾区立石1ー18ー5
http://www.katsushika.co.jp/sakae/