寿司図鑑 142貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

島鰺/シマアジ

しまあじ / シマアジ
島鰺/シマアジ
握り

夏の魚で王様というのは恐れ多くもシマアジ殿かも知れぬ。その姿、気品、味わい、すべてよろし。また夏シマアジの値の高さよ。こんなことを思っていたら、たかさんが混ぜっ返してくれる。「そうでもないんだよ、今は。シマアジたって天然のことかい? 寿司屋で天然なんて置いてるとこあるのかね。当たりはずれも大きいし。面倒な魚だよ」。と、意気揚々と目の前に美しい天然シマアジがあるというのにこんなことを言うのだ。確かに寿司屋のネタに求められるのは「安定」である。仕入れて良かったり悪かったりでは商売にならない。それで「天然よりも養殖を使う」というのもまんざら値段だけの意味合いではないのだ。でもようは食べてみなければわからないのだ。ネタの厚みに悩みながら出てきた握りは血合いの色合い、全体の姿ともに美しい。当然、味もといったら意外に平凡である。マアジよりも弾力のある身、味もどこか白身を思わせる。でも「うますぎて声が出ない」と言うほどでもないのだ。値段のことが頭に引っかかっているから、物足りないのだ、とたかさんはシマアジを弁護する。「そうかな?」

寿司ネタ(made of)

シマアジ
White trevally 黃帶擬鰺 台湾/甘仔、瓜仔、縱帶鰺、石午(澎湖)、白魽

シマアジ
東北などにも生息するが若い個体が多い。主に房総半島以南の比較的浅い岩礁域に生息する。ぎゅぎゅうと鳴く魚で、日本各地に鳴き声由来の呼び名がある。
シマアジは東京での呼び名で、江戸時代から島鯵である。これは江戸の町に伊豆諸島から押送船(おしょく・・・・
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