寿司図鑑 582貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

姫魚/ヒメジ

ひめじ / ヒメジ
姫魚/ヒメジ
握り

八王子魚市場内『海老辰』に珍しくヒメジが売られていた。
 静岡県焼津市の『マルモン水産』が荷主。
 梅雨は明けたのだろうか、朝から暑い。
 こんな日にはヒメジの青唐辛子煮が食べたい。
 それで10本ほど買ってくる。
 キロ当たり1300円は高くもなく、安くもない。
 売れるか、売れないか、保証のない魚としては普通の値段。

 数本、たかさんに渡すと、卸すのにかなり難航する。
 一度は酢締めで、また一度は生で握りに仕立てている。

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●2005年9月10日 生の握りへは
http://www.zukan-bouz.com/zkanb/susizukan/02/13.html
●2005年12月7日 酢締め握りへ
http://www.zukan-bouz.com/zkanb/susizukan/03/11.html

 そのとき卸すのに苦労した覚えはない。
 7月のヒメジは卵を抱えていて、そのせいでやや身が柔らかいのだろうか?

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 たかさん、散々苦労してやっと握りに仕立て上げる。
 ボクは見ていただけで、ぜんぜん苦労していないので、純粋に、いたって優雅にヒメジの握りを楽しむ。
 身が柔らかく水くさいのか、と思いきや、思ったよりも弾力があり、旨味がほどほどで、むしろ甘味が舌に感じられて、適度に寿司飯に馴染む。
「たかさん、酢締めがいちばんうまかったね」
「覚えてないよ」
「この味はどうかな」
「悪くはないよ。うまいんじゃない。独特の風味があるよね。昔から江戸前握りは小魚をいかに使うかが主題じゃない。こういうのもアリだね」

 ただし1キロ仕込めというと「絶対にいやだ」という。
 7月のヒメジ、なかなか寿司ネタとしては手強い。

寿司ネタ(made of)

ヒメジ
Japanese goatfish, 台湾/日本緋鯉

ヒメジ
北海道から九州までの比較的浅い砂地で水揚げされている。小型の底曳き網などでまとまってとれるために、食用魚として流通する。また煮干し、干ものなど加工品としても重要である。
小型ではあるが味のいい魚で、小骨がないなどで食のプロ達の間では人気があ・・・・
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