「市場寿司 たか」で試行錯誤した新しい寿司ネタ、定番の魚貝類から各地の郷土料理や我が家の寿司まで種別に公開しています。現在めざすところは1000種のネタ図鑑にすることとし、市場と日本の水産物の可能性を試す。また地方での寿司というものを取り上げて我が国の「寿司」「鮨」「すし」のことを理解していきたいと思っている。
寿司図鑑 本巻
寿司図鑑 雑記
| 本巻649貫 | 黍魚子/キビナゴ |
2008年9月21日 |
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鮮度抜群、きらきら輝くキビナゴを見つけた。
あまりにきれいなので仲卸で産地を聞いてもらうと高知産だという。
これは買わない手はない。
しかし待てよー。
時期が早すぎるだろう。
キビナゴに脂がのってくるのは冬になってから。
まだまだ蒸し暑い、今日この頃にキビナゴは変だろう。
諦めようと、背を向けるや、
「どうしたの、買わないのかよ。オレと半分にしようよ」
近所の居酒屋のオヤジから声がかかる。
浅い発泡一箱で800円だから、「わかったよ。じゃあ400円ね」、と消費税はお任せする。
これをその場で手開きにして、『市場寿司 たか』に持ち込む。
たかさん、数本手にとって、
「キビナゴだねーー」
「キビナゴだけど」
「オレ、あんまり好きじゃないな。キビナゴって、キビナゴの味がするだろ」
「当たり前だ。それって、個性があるってことでしょ。だいたいキビナゴにはイヤなクセもないし、淡白じゃない」
「その淡白なところが嫌いなんだ」
「わからんなー」
とにかく適当に手開きさいたものを少々手直しして握ってもらう。
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まことに美しい握りであって、見事としかいいようがない。
しかしプツっとした食感に旨味は薄いな。
あんまりうまくない。
このあたり魚の旬というのは難しい。
食感だけでだまされてしまう人もいそうだ。
しかし、けっしてうまいもんじゃないね。
「たかさん、これじゃあ、キビナゴの旬を追いかけてみるしかないね」
「オレはどうでもいいけどね」
どうやら関東のすし職人って、キビナゴに関しては無関心であるらしい。
●市場魚貝類図鑑、キビナゴへ
http://www.zukan-bouz.com/nisin/kibinago.html