寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
白魚/シラウオ
しらうお / シラウオ
握り nigiri軍艦巻 Gunkanmaki海苔巻 Norimaki丼・ちらし Don/Chirashi郷土ずし Kyoudozushiなれずし Narezushiいずし Izushiいなりずし Inarizushiその他 Others
北海道網走湖のシラウオをみつけた。
まだ楊枝のように細い。
関東の人はシラウオの旬を冬だと思いこんでいる。
これは江戸、すなわち東京での漁の最盛期が冬から春に佃沖でおこなわれたためだろう。
夜の漁でかがりをたいて寄せて四つで網ですくっていた。
いうなれば江戸の冬・早春を思わせる風物詩だったわけだ。
しかも、シラウオは江戸前ずしの基本的な寿司ネタのひとつなのである。
さて、これが北海道となると、そうはいかない。
冬になるとシラウオの棲息する汽水域は氷でとざされて、漁ができなくなる。
北海道でのシラウオ漁は春と秋の二回になる。
そんなことを考えながら軽くひとつかみのシラウオを買い求める。
たかさんに渡すと、
「これじゃ海苔帯じゃ無理だね」
出てきたのは軍艦巻き二個。
「きれい、だよね」
「そうだね。きれいだ」
口に放り込むと、シラウオがプチプチはじけるようだ。
そこに独特の香りがあり、これが秋らしくは思えない。
どこか季節を超越した味わいだ。
「たかさん、これうまいと思うけど」
「そうかな。軍艦にしたくないな、オレは」
「シラウオの軍艦がいやなわけ」
「できればもっと大きくなって、海苔帯くらいの方がいいと思うよ」
シラウオは年魚といわれている。
生まれて一年で産卵するのだけど、産卵後死んでしまうのだ。
だから産卵期に近づくほど大型となる。
海苔帯に三、四本で握るには冬を待つしかないだろう。
寿司ネタ(made of)
シラウオ
英名/Icefish, Whiting, Glassfish
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