寿司図鑑 651貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

白魚/シラウオ

しらうお / シラウオ
白魚/シラウオ
握り

芭蕉の「曙や白魚の白きこと一寸」や、また江戸時代には白魚を送り合う風習があったという。
 ここでいうシラウオというのはサケ目シラウオ科の「白魚」であって、よく混同されてまぎらわしいスズキ目ハゼ科のシロウオ、「素魚」ではない。
 シラウオは川をかなり上手まで遡上するようで江戸時代には隅田川(荒川)をのぼって千住でもとれていたし、霞ヶ浦、利根川などでも名物とされていた。
 すなわち江戸庶民の暮らす神田、上野下谷、また隅田川を渡って深川や本所など江戸前の魚だったのだ。
 このシラウオは寒くなってくると出てくる。
 そして初夏となって終わるのだ。

 これを4〜5本束ねて海苔帯をかけるのは江戸前の古くからの技である。
 新暦とはいえ、ひな祭りの日に『市場寿司 たか』で出してくれたもの、それがシラウオである。
 シラウオの苦みは旨味と同時に感じられる。
 当然苦みには甘みが伴っているので、すし飯と合わさり奥の深い味わいが口いっぱいに広がってくるのだ。

 シラウオが食べられるのもあと、どれくらいだろう。
 河村青果(八百屋)で菜の花をと、売れ残った桃の花を買って帰る。

寿司ネタ(made of)

シラウオ
英名/Icefish, Whiting, Glassfish

シラウオ
主に食用となっているのはシラウオとイシカワシラウオの2種。北海道の汽水湖、青森県小川原湖、茨城県霞ヶ浦、島根県宍道湖、中海など淡水の影響の汽水域などでとれるのがシラウオ。千葉県から福島県などの外洋に面した淡水の影響のない海域であがるのがイシ・・・・
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