「市場寿司 たか」で試行錯誤した新しい寿司ネタ、定番の魚貝類から各地の郷土料理や我が家の寿司まで種別に公開しています。現在めざすところは1000種のネタ図鑑にすることとし、市場と日本の水産物の可能性を試す。また地方での寿司というものを取り上げて我が国の「寿司」「鮨」「すし」のことを理解していきたいと思っている。
寿司図鑑 本巻
寿司図鑑 雑記
| 本巻777貫 | ゆで帆立貝/ホタテガイ |
2009年6月4日 |
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ホタテガイは養殖が確立する以前は高級な二枚貝だった。
それが1970年頃から養殖が本格的に行われるようになり、今では大量に生産され、庶民的な値段となっている。
そのためだろうか、すしネタとしても一般的なものとなっている。
たぶん、近年ほとんどのすし屋でホタテガイの握りが食べられるに違いない。
安いのは冷凍品、高いのは生、もしくは活けものだろう。
食べるところは貝柱。
冷凍しても、生でもなかなか見分けがつかないことがある。
さて、ここまでは生のまま握るという話。
今回はゆでてみる。
市場では、ゆでホタテという商品がある。
産地でゆでて出荷してきたもの。
これがなかなか味がいい。
でも茹でたての方がもっとうまいに違いない。
ただし、活けをゆでると高くつく。
安いゆでホタテがあるのに、敢えて活けをゆでることなんて、まずプロたちはやらない。
だいたい持ち込んで説明したら、『市場寿司 たか』、たかさんが不思議そうに、
「これをわざわざゆでるの?」
むりやりゆでてもらって握りに。
最初は「バカだな」という顔つきだった。
「うまいね。どうしてなんだろう、食感がよくなってるし、甘いね。貝ってやっぱりちょっと火を通した方がいいんだね」
食べた途端に、また不思議そうに話すのだ。
「これって凄いんじゃない」
殻付きのまま短時間ゆでただけなのに、甘みがぐっと増している。
驚いたのは貝柱の筋肉が収縮したのか、シコっとした食感が楽しめるのだ。
平凡なネタだけど、一手間かけると、新しい発見がある。
すしネタの世界には、こんな試行錯誤が大切なのだ。
●市場魚貝類図鑑、ホタテガイへ
http://www.zukan-bouz.com/nimaigai/pteriomorphia/itaya/hotate.html