「市場寿司 たか」で試行錯誤した新しい寿司ネタ、定番の魚貝類から各地の郷土料理や我が家の寿司まで種別に公開しています。現在めざすところは1000種のネタ図鑑にすることとし、市場と日本の水産物の可能性を試す。また地方での寿司というものを取り上げて我が国の「寿司」「鮨」「すし」のことを理解していきたいと思っている。
寿司図鑑 本巻
寿司図鑑 雑記
| 本巻798貫 | 真子鰈/マコガレイ |
2009年7月12日 |
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マコガレイというのは野締め(漁の途中で死んでしまう)なら総菜魚、活け締めなら超高級魚となる。生で食べるには、やはり生きていないと価値がない。旬は春から秋口、近年では寒くなっても味わいが落ちない。関東には日本全国から入荷してくる。それがマコガレイの旬を長くしている最大の理由かも知れない。
さて、6月、7月となって、暦通りに、見事な活け締めのマコガレイの入荷を毎日のように見ている。魚屋の店頭にヒラメと一緒に裏側(白い方)を上に並ぶ。その活け締めのマコガレイが、ヒラメの値を上回っているのだ。
ほどよい大きさのを見つけて、『市場寿司 たか』に持ち込む。見慣れた魚だから、たかさん無言で下ろし始める。
五枚に下ろして、並べた身が微かに飴色をしている。
まずは刺身で味見。これが舌をしびれさせるほどにうまい。まして縁側のうまさには二人して絶句。
「たかさん、味はどう?」
「ああ、大げさだけど、“(すし)職人”がビックリするくらいにうまいね。最近じゃ、ついつい養殖のヒラメを使ってしまうけど、夏はマコにした方がいいみたいだね」
縁側を一かんに、身が二かん。初っ端から縁側じゃ、だめだろう。まずは身の方から食べてみる。これが単に刺身で食べる以上にうまい。すし飯と合わさって、相乗効果を生むのだろう。
「マコガレイというのは江戸前の魚だよね。でも昔からあんまりすしネタにしなかったね。独特の香りがするだろ。臭いって言う人もいたし」
「そうなんだ。“上白身”って言葉があるよね。これヒラメのことでしょ。今でもマコガレイをネタにする店は少なそうだね」
最後に残った縁側握りだけど、この脂ののり具合、独特の食感、名状しがたい味って、ことでこれ以上文字にしようがない。
なんだか夏のマコガレイに圧倒されて、平日の午前中だというのを忘れてしまっている。ふと現に立ち戻り、たかさんが魚屋へ本日のすしネタを仕入れに走る。
●市場魚貝類図鑑、マコガレイへ
http://www.zukan-bouz.com/karei/karei/makogarei.html