「市場寿司 たか」で試行錯誤した新しい寿司ネタ、定番の魚貝類から各地の郷土料理や我が家の寿司まで種別に公開しています。現在めざすところは1000種のネタ図鑑にすることとし、市場と日本の水産物の可能性を試す。また地方での寿司というものを取り上げて我が国の「寿司」「鮨」「すし」のことを理解していきたいと思っている。
寿司図鑑 本巻
寿司図鑑 雑記
| 本巻806貫 | 樺太鱒/カラフトマス |
2009年8月5日 |
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マスといえば市場の感覚ではカラフトマスなんじゃないだろうか?
ボクの中ではニジマスは浮かんでこない。
晩春に関東の市場をにぎわすアオマス(青鱒)もカラフトマス。
初夏になると銀色の立派な成魚がやってくる。
そういえば春から夏、秋へとサケ科の魚の盛期を迎えることになる。
「やっぱりホンマス(本鱒)と比べると、落ちるな」
野付産のカラフトマスの前で近所の魚屋オヤジがつぶやく。
春のサクラマスと比較して、手が出ないという。
これを尻目に洋食系(フレンチ)のシェフが2本、3本とまとめ買いする。
「天然ですからね。うちは有機野菜と天然魚、有機飼料で育てた牛なんかしか使いませんから」
この店が最近繁盛しているんだという。
まあ、どうでもいいことだけどカラフトマスは総て天然、養殖はする価値がないのか、していない。
ということで天然のサケは一度凍らせないと生では食べられないので、1本買い求めたカラフトマスの4分の1をマリネーに、後は塩鱒にする。
マリネー液は白ワインと白ワインビネガーを、一度沸騰させただけの簡単なもの。
ハーブ類は乾燥タイムのみ、塩こしょう、砂糖で調味する。
振り塩したカラフトマスの身を水洗いしてマリネー液に半日漬け込む。
マリネー液から取り出して冷凍庫で2晩寝かせる。
この洋風に仕込んだカラフトマスに喜んだのは、たかさんだ。
一口食べるや、お気に入りとなった。
「マスってちょっとクセがあるじゃない。それ日本の酢じゃとれないよね。いいねー、初めてマス食べてうまいと思ったよ」
ちなみにマリネーは試食してもらった市場人総てに好評だった。
握りにしたら、実はもっとよかったのだ。
ワインビネガーと日本の酢がけんかするのではと思ったら、意気投合したようで、まったく違和感がない。
不思議なほどバランスがとれているのだ。
カラフトマスのクセはまったくなくなったわけじゃなく、フワリと浮き上がってきて、それがほどよい。
サケ科らしい旨味に、ちゃんと脂がのっているのが、これまた好ましい。
「たかさん、これなら店にも出せるでしょ」
「出せるけど仕込みが面倒そう。うちは(酢締めは)コハダでいいや」
●市場魚貝類図鑑、カラフトマスへ
http://www.zukan-bouz.com/sake/sake/karafutomasu.html