「市場寿司 たか」で試行錯誤した新しい寿司ネタ、定番の魚貝類から各地の郷土料理や我が家の寿司まで種別に公開しています。現在めざすところは1000種のネタ図鑑にすることとし、市場と日本の水産物の可能性を試す。また地方での寿司というものを取り上げて我が国の「寿司」「鮨」「すし」のことを理解していきたいと思っている。
寿司図鑑 本巻
寿司図鑑 雑記
| 本巻816貫 | タカベ |
2009年8月31日 |
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「社長、神津島かな」
「なに、タカベかい。神津島だよ」
なかなか見事なタカベで、なんとかすしネタにできそうだ。
たかさんに手渡す。
タカベは初めてではなく、それどころか年に一度は握りに仕立てている。
一般的にタカベは塩焼き用の魚だ。
白身魚なのに、脂が乗っている。
焼き始めると、その脂で炎が立ち上がるくらいだから、サンマと比べてもいい勝負。
刺身、塩焼き、煮魚という魚の価値の順位つけがあるとしたら、2番手の料理に使われるものというのは、本来値がつかないはず。
なのにタカベが高いというのは塩焼きにして、それほどにうまいということでもある。
どうして刺身にしないのか?
それは鮮度の問題があるのだろう。
タカベの産地は伊豆諸島だ。
当然船便で来て時間がかかりすぎる。
それと血合いの色が悪いのもある。
一年ぶりのタカベの握り、やはり色は悪い。
だが、味は素晴らしい。
たかさんも「これはうまいなー」と感激ひとしお。
常連さんに食べさせよう。
仲卸に二、三本買いに行ったくらいだ。
タカベのうまさは、どうやら脂からくる甘さと、旨味がともに強いところにある。
食感よりもマグロのトロを食べているような。
見た目はとにかくタカベの握りも、悪くはないね。
●市場魚貝類図鑑、タカベへ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki3/sonota/takabe.html