「市場寿司 たか」で試行錯誤した新しい寿司ネタ、定番の魚貝類から各地の郷土料理や我が家の寿司まで種別に公開しています。現在めざすところは1000種のネタ図鑑にすることとし、市場と日本の水産物の可能性を試す。また地方での寿司というものを取り上げて我が国の「寿司」「鮨」「すし」のことを理解していきたいと思っている。
寿司図鑑 本巻
寿司図鑑 雑記
| 本巻822貫 | 赤皿貝/アカザラガイ |
2009年12月03日 |
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旬:調べている。請う情報
アズマシキという美しい二枚貝がいる。
ホタテガイに近い形で、やや細長く、表面がザラザラしている。
赤や黄に染まり、まことにきれいだ。
あまり大きくならず、各地で食用として消費される程度にしかとれない。
三陸にはこのアズマニシキの地方形があって、それがアカザラガイなのだ。
気仙沼などでは養殖が行われ、地元の民宿などでだされているようだ。
見た目が地味なのであまり値がつかないせいだろう。
関東にはあまり来ない。
珍しいものともいえそう。
話は脱線するが種の確定者名が「Kuroda,1932」というのがボクには印象的だ。
「Kuroda」すなわち黒田徳米は日本の貝類学の基礎を築いた人。
まだ分類学も貝の収集というのも一般的ではない時期に陸貝、海貝をもとめて日本中を駆け巡った人。
しかも学問の黎明期らしく、淡路島から京都の平瀬家に丁稚奉公に出て、たまたま出合った貝の世界に魅せられ、後に日本貝類学会の会長にまでなる。
閑話休題。
見た目が地味なら味わいも地味。
生で食べてホタテガイほど甘みがない。
「華がないね」
すし職人の渡辺貴之さんがつぶやく。
久しぶりに市場で見つけて、たかさんに渡したら、ポンポンと全部生でつけた。
ホタテガイと同じく、貝柱を半割にして握り、紐は軽く塩でもみゆでる。
ほんの4〜5分しかかからない。
生の握りは、たかさんが言うところの「華がない」がいちばん的を射ているようだ。
この場合の華とは甘みのことだ。
生で食べるなら甘みとか、青柳(バカガイ)のような独特な風味がほしい。
アカザラガイにはそれがない。
「ゆでてみよう」
言った途端に『市場寿司』に団体客(たった4人だが)がご来店。
ゆでたアカザラガイは次回に持ち越し。
その夜食べた焼きアカザラガイはとてもうまいものであった。
市場魚貝類図鑑、アカザラガイへ
http://www.zukan-bouz.com/nimaigai/pteriomorphia/itaya/akazaragai.html