「市場寿司 たか」で試行錯誤した新しい寿司ネタ、定番の魚貝類から各地の郷土料理や我が家の寿司まで種別に公開しています。現在めざすところは1000種のネタ図鑑にすることとし、市場と日本の水産物の可能性を試す。また地方での寿司というものを取り上げて我が国の「寿司」「鮨」「すし」のことを理解していきたいと思っている。
寿司図鑑 本巻
寿司図鑑 雑記
| 本巻824貫 | 天竺駄津/テンジクダツ |
2009年12月08日 |
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旬:寒い時期
港で「このやろう」と足蹴にされている魚って多いのである。
ようするに食べてうまくない、とか煩わしいとか、そして特にお金にならないとか。
その最たるものがダツの仲間だ。
でもまずいから嫌がられるのか、というとそうではない。
ようするに沿岸でとれる魚で、海辺に暮らしているとうまいものを食べ飽きている向きには面倒くさいし、ほかにうまい魚がいっぱいある。
ついでに出荷してもこの旨さがわかるほどの魚食いもあるまい。
じゃあ捨ててしまえてな魚だ。
これが短慮に過ぎる。
ダツの旨さはサヨリの上品に背の青い魚の旨みが、ちょっと加わったところかな。
しかもこの旨さというのが焼くとか、煮るとかではなく、生での話なのだ。
ダツは熱を通してうまい魚ではないと思うけど、正しいかどうか確信はない。
さて、南さつま市笠沙から送られてきたダツのことだ。
検索してテンジクダツであることはわかった。
煮ても焼いてもまずいかもしれない。
じゃあ生で食べてみよう。
三枚に下ろして小骨を探って、なんと体の三分の一後方だけが骨が気にならない。
これを『市場寿司 たか』に持ち込んでみて、「なんだこりゃ、サヨリの大きなヤツかい」なんてすぐに握ってくれる。
ついでに、たかさんも味見。
感激したのは、たかさんなのである。
「こーりゃいいだろ。うまいよ。サヨリだけどサヨリじゃないね。+スズキって感じかな。うまい」
意外な感想に、ちょいと戸惑う。
そんなにうまくない。
でも冷凍もののサヨリよりも旨みがあるし、魚らしい味わいがいい。
「食感がトレビアン、シコっとしてますね」
これは部外者、『市場寿司 たか』に居合わせたお客で「寿司図鑑の撮影に立ち合えて幸せ」という珍しい人。
鹿児島では明らかに雑魚なんだけど、食べてみても食べてみても、握りならなかなか捨てがたいのだ。
なんだか、日本の魚の評価間違ってない? と思うのであった。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、テンジクダツへ
http://www.zukan-bouz.com/fish/datu/tenjikudatu.html