「市場寿司 たか」で試行錯誤した新しい寿司ネタ、定番の魚貝類から各地の郷土料理や我が家の寿司まで種別に公開しています。現在めざすところは1000種のネタ図鑑にすることとし、市場と日本の水産物の可能性を試す。また地方での寿司というものを取り上げて我が国の「寿司」「鮨」「すし」のことを理解していきたいと思っている。
寿司図鑑 本巻
寿司図鑑 雑記
| 本巻838貫 | あずま寿司/コノシロ |
2010年01月27日 |
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旬:不明
江戸時代、肩に箱を担いで「こはだのすし」というものが売り歩かれていた。
この「こはだのすし」というものは酢じめにしたコハダ(コノシロだけではなかっただろう)を開いて、甘酸っぱく味つけしたおからをつめたもの。
江戸(東京)ではいつの間にか消えてしまったものが、今でも各地に残っている。
島根県浜田市の「おまんずし」、愛媛県の「いずみや」、山口県の「唐ずし」、そして今回は広島県の「あずまずし」。
これを「おからずし」というジャンルにして、日本全国のものを集めてみたいと思っている。
広島市広島中央市場のお総菜の店で見つけたのが、コノシロを使った「あずま寿司」。
小振りのものを使ったものもあり、こちらは「こはだずし」なのだという。
どちらも江戸時代に江戸の町から伝わったというのが、におってくる。
例えば中国山地の北側、島根県浜田市の「おまんずし」の〝おまん〟が江戸時代江戸の小町(美人)の名であるように。
これなど動物分類学的に「その科の原始的なものは僻地に保存される(表現は間違っているかも)」の定理に似ているのも面白い。
浜田市で聞き取った限りでは、おからを使ったすしは徐々に姿を消しているという。
それが築地場内のプロたちに食べてもらうと、とても好評だったのである。
おからを使ったすしは現代人の嗜好にも合うのだ、というのが如実にわかる。
そして「あずま寿司」もとてもおいしかったのだ。
おからの酢の加減、甘みが絶妙。
コノシロの締め具合、味つけもいい。
酒のアテにもいいだろう。
ボクが広島に住まいでもしたら、ときどきは買ってしまいそうな味わいだ。
「あずま寿司」も広島の食文化の資源(この表現は私流)と思う。
ビルを建てたり、街をきれいにすることでしか、未来を見つけられない日本人というものに、この小さいけど貴重な資源、価値がわかるだろうか?
未来に残したい食べ物、それが「あずま寿司」なのである。
佐幸 広島県広島市西区草津港1-4-21
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、コノシロへ
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