寿司図鑑 379貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
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チョウセンバカマの握り
ちょうせんばかまのにぎり / チョウセンバカマ
握り Nigiri軍艦巻 gunkanmaki海苔巻 Norimaki丼・ちらし Don/Chirashi郷土ずし Kyoudozushiなれずし Narezushiいずし Izushiいなりずし Inarizushiその他 Others
寂しい魚だなチョウセンバカマってヤツは。港で見つけるたびにそう思う。底引き網でも、刺し網などでもチョウセンバカマはぽつんと一匹だけとれる。二匹とれることすら少ない。
どうも深海の漆黒の中、一人っきりの孤独を楽しんでいるように思える。この魚、いつも単独でとれるせいか、うまいのに値のつかないお買い得なもののひとつだ。
港でこれを見つけると選別している漁師さんに
「これなんという魚なんでしょうね。生まれて初めてみました」なんていうと「持って帰ってもいいよ」なんてこともある。
まあ、冗談はさておいて刺身にして血合いが美しく、食感もよく、噛めば噛むほどうま味が浮き上がってくる。味がダレない。
久しぶりに手に入れたので、さっそくたかさんにつけてもらうと、
「いいね。これなら客が喜ぶだろ」
と、たかさんがほめてくれる。
味がやたらにいいのである。食感がほどよく噛むとうま味が染み出てくる。すし飯と一緒になっても存在感が消えない。
小さな魚ではあるが、1尾分4かんがあっと言う間に消えてなくなる。
2006/05/08