寿司図鑑 429貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
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穴貝/イボアナゴ
あなご / イボアナゴ


ある日、市場まで来たら仲卸の社長が探しに来た。「早く早く」というので行くと、発泡の箱に蠢いていたのはイボアナゴなのである。これは伊豆半島から南にいる小型のアワビの仲間であり、めったに関東に来ることはない。「和歌山串本産、穴貝って書いてあるんだけど」と困っているので名前と味わいを教えるとお返しに少々分けてもらったのだ。これを煮貝にする。酒をたっぷり使って、醤油にほんの少しだけ砂糖、煮立たせないように優しーくたく。ほんの10分も火を通したら鍋にフタをして一晩寝かせてぼうずコンニャク流煮貝は出来上がる。これをたかさんに握ってもらっていたら、「なんかこの殻初めて見るな、トコブシじゃないの。味はそっくりだけど。でも少しだけ硬い。コリっとする」。説明すると「味的にはトコブシよりも好きかな。うまいね。でも硬いだろ、すし飯との相性が悪いな」。言葉を返すようだが本当に寿司ネタというものに硬さが禁物なのだろうか? ここがたかさんと意見が分かれるところ。また「肝もうまいね。程良い苦みがある」。「これはイケル!」という結論とあいなった次第。
寿司ネタ(made of)
イボアナゴ
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古くはアワビ、トコブシと比べると安く、流通しなかった。
近年、アワビやトコブシが少なくなって脚光を浴びるように。・・・・
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