寿司図鑑 430貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

のどくろ/ユメカサゴ

のどくろ / ユメカサゴ
のどくろ/ユメカサゴ
握り

沼津魚市場の底引きの競り場が赤く染まって見える。沼津佐政水産、青木修一さんと「うまそうだだよね」、「そうですね。味もいいし、値段もそれほど高くないし、いい魚ですよね」と立ち話をしたのは先月のこと。青木さんは魚の目利きだけではなく、まるで分類学者かと思うほどに種の同定能力が高い。そんな青木さんが寿司図鑑、ために「のどくろ」を送ってくれて、大急ぎで握りに仕立ててみた。「底引きだから、あまりいいもんじゃないんですが、寿司でイケルと思いますよ」。これを実証するかのように、たかさんの右のほおがヒクヒクと動いている。これはうまいものを食べたときの合図のようなもの。「普通のカサゴよりも身がしっとりしてるな。これひょっとしたら脂なのかな。あ、甘いから脂だ」。その脂とも旨味からくるとも言えない甘味を舌に感じていると、ふとバリトンのジェラール・スゼーのフォーレが聞こえてくる。柔らかくて厚みがあって、しかも押しつけがましくない響きはユメカサゴの味わいに感じるものと同じだ。

寿司ネタ(made of)

ユメカサゴ
Scorpionfish

ユメカサゴ
比較的沖合いの深場にいる赤い小型のカサゴである。古くは長崎県など西日本が産地だったが日本海、東北などでもまとまってとれ始めている。
カサゴ類はすべて高級であるが、本種の釣りもの、関東では近場の相模湾産などは非常に高価だ。
味は抜群によく、鍋・・・・
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