寿司図鑑 634貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

秋醤蝦/アキアミ

あきあみ / アキアミ
秋醤蝦/アキアミ
握り

岡山に行くたびに、この地の人の食に対する深いこだわりに驚かされる。
 中央市場で魚を見ているとき、「アキアミないんですね」、といった途端にあっちからもこっちからも声がかかる。
「今はないな、秋のもんじゃけんな。ここらの人もな毎年“あみ”を待っとるんよ」
 どんな話かというと、自家製「アミの塩辛」の話なのだ。
 岡山にとって秋にとれはじめるアキアミ、それを使った「あみの塩辛」がいかに重要なものであるのか、ようするにあえて聞かなくてもわかるというものだ。

 厳寒の岡山に当然アキアミは見あたらなかった。
 中央市場で「秋まで待って」と言われて「そうやな」と諦めた。

 荷受けのゴージャスゴウチさんに駅まで送ってもらって、お土産でも買おうと、デパ地下に入った途端にアキアミが目に飛び込んできた。
 どうやら児島湾(児島湖)の魚貝類は中央市場だけではなく流通する別のルートがあるようだ。

 これを持ち帰って甘辛く、あっさりたいたら(煮たら)、なかなかうまいのだ。
 本当にやめられないくらいにうまい。
 ご飯が何杯でもいけそうだ。

 それをぐっと我慢して、たかさんに握りに仕立ててもらう。
 てっきり軍艦巻きにするのかと思ったらじかに握ってしまった。
「この方が味がわかるだろ」
「どう、たかさん、食べた感想は」
「アミってうまいね。魚釣りのエサだとばかり思っていたんだけど、これはいけるよ」
「釣り餌のアミじゃないんだけどね。アキアミはれっきとしたエビだよ。サクラエビに近い種類のエビ」
 今回は味付けを控えめにしてみた。
 酒、味醂、醤油と水をある程度沸騰させて、そこにアキアミをさっとくぐらせるように短時間たいただけ。
 だからエビらしい風味が生きているし、また旨味も充分にある。
 甘辛い味付けは、すし飯との相性も抜群である。

 これは「もっと食べたい」、とネタケースの奥を見ると、たかさん、残ったアキアミの佃煮をパックに入れている。
「それどうするの?」
「最近なっちゃん(孫です)がよくご飯を食べるんだよな」
 孫のおかずに持って帰るんだ。
 しみじみするなー。

寿司ネタ(made of)

アキアミ
英名/Akiami paste shrimp

アキアミ
アミとはついているがれっきとしたエビの仲間。
古くは汽水域に多産していたもの。
最近では汽水域の乱開発と汚染で激減している。
干しエビ、塩辛など加工品原料として重要なものだが、現在では供給が追いつかない状況。
韓国でもキムチや料理などに利用・・・・
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