寿司図鑑 635貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
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ハモ
はも / ハモ
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倉橋島のハモ騒動顛末記
広島県倉橋島はどんなところなんだろう?島内で漁師をしている「日美丸」さんから魚貝類を頂くたびに思いやる。
倉橋島の魚貝類は突然届く。
そして大いにボクを驚かすのだ。
もちろん「うれしい悲鳴を上げながら」。
そこには白い色合いのフジツボと大量のイワガキ、そしてコショウダイとハモ。
イワガキは焼いて、蒸して、生で食べてみた。
やっぱり生は最高の味わいだった。
魚は当然握りにする。
「まずはハモだけど」
「まずはハモだけど、オレに卸せっていうの」
「そうだよ」
「無理だね」
「じゃあ、とりあえず穴子のように開いてみよう」
「まあ、開くくらいはなんとかなるかな」
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横で聞いていても「パチプチ」骨を切る音がする
目打ちをして、アナゴのようにぐぐぐいと包丁を引く。
「ありゃ、パリパリ音がする」
「骨、骨、これが有名なハモの骨だ」
そんなに苦労しないで背開きしたものは、とても見事に見える。
「さー、次は骨切りだ」
「いやだよ。包丁がダメになる」
こまったなー。
市場を歩いて協力者を探す。
ちょうど八王子綜合卸売協同組合『マルコウ』のクマゴロウが暇そうだ。
「ハモの骨切り得意かな」
「得意だよ」
やってもらったのが大失敗。
ヘタクソだったのだ。
「クマゴロウのバカ野郎ーーー!」
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クマゴロウは真剣そのものだけど、骨切りはヘタクソだった。ちなみにフグ調理師なので、『マルコウ』ではこれから「フグの季節」となる
さて、拙く骨切りしたハモを二かんほどの大きさにきって金ぐしを刺して直火であぶる。
これは大阪木津の市場内にある『かなえ寿し』の真似だ。
後々書くけど、『かなえ寿し』では学んだことがたくさんある。
出来上がったものを縦に切るか、横に切るかで迷う。
たかさん、ボクがアレコレ意見を言うのを聞いていないかのように、真横に切った。
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このまま握って、ふたりで一緒に口に放り込む。
「うまいねー、最高だね」
「うん、うまいよ。骨が当たるけど」
「当たるね、骨」
骨が気になるものの脂がのっていて、うまい、うまい。
ふわっとした食感を生み出しているのが脂で、身に感じる甘味は旨味だろう。
焼いた香ばしさも最高にいい。
「でも生醤油はダメだね」
「ツメでも塗るか?」
このツメを塗ったものの方が「握り」としては完成度が高い。
「どきどきするよ、これ」
「骨が、骨がときどき当たるけどね。ハモの握りがこんなにうまいとは知らなかったなー」
東京で修業して、東京で開業した、たかさんがハモを知らなくても無理はない。
江戸前寿司職人にとってハモは未知のネタだ。
さて、クマゴロウにはもっとハモの骨切りを練習して欲しい。
真面目にやらんかい!
しかしハモの握りはうまいねー。
倉橋島のハモって、ひょっとしたら(間違いなく)一級品だ。
改めて日美丸さんに
「ありがとうございました」
日美丸
http://ww5.enjoy.ne.jp/~kogera0401/
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古くはハモを好んで食べるのは関西であった。産地でもある大阪では庶民の味でもあり、スーパーなどにも普通に並んで・・・・
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