寿司図鑑 701貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

小市/コイチ

こいち / コイチ
小市/コイチ
握り

釣り人の黄幌型さんからコイチがとどいた。
 下関から釣ったばかりのが最上の状態できたもので、実を言うとこれほど美しいコイチは初めて見た。
 関東にくるコイチはあくまでもシログチの仲間であって、取り扱われ方も同様である。
 ようするに総菜用の安い魚。
 鮮度も、当然見た目だっていいわけがない。

 届いてすぐに刺身にして食べてみた。
 脂がうっすらと皮膜を作っている。
 甘味がある、そこに旨味があるのだけど、個性のある旨味であって、この旨味こそは風味とも言い換えられるものだ。

 2尾頂いたので、翌日『市場寿司 たか』に持っていく。
「なんっていう魚、初めて見たね」
「ときたま八王子にも来てるけどね」
 近海(日本沿岸の魚であるていどまとまってとれる魚を扱う)にはあるけど、すし屋のたかさんが見かけることはまずない。

 ボクに背を向けて、コイチをおろしながら、
「これはきれいな身だは、食べるとシコシコしてる」
「驚くでしょ。これ昨日ウチに来たヤツだから、中一日経ってるんだよ」

 出来上がった握りもきれいなのだ。
 ニベ科の魚の特徴は色目の悪さともいえよう。
 それが鮮度さえよければ、血合いの色合いからして美しいのだというのがわかる。
 そしてそして握りの味わいも、たかさんをして「なんの魚を食べているのか想像がつかない」ものだとなる。
 まるでマダイのような、スズキのような折衷した味となっている。

「上品なだけじゃなくて味があるよ」
 たかさんが言うように、すし飯に負けぬ旨味が感じられる。

 今回旅を終えたばかりで、いかに水揚げしたばかりの魚が、東京で見るものとは「別物の感有り」と痛感したけど、それ以上に釣り師おそるべし。
 と、言わざるおえない。

 黄幌型さんに感謝。

寿司ネタ(made of)

コイチ
Yellow drum

コイチ
西日本ではいたって普通の食用魚。
鮮魚として味の評価が高く、手軽な値段なので人気が高い。
東日本ではとれないせいもあり、馴染みがない。・・・・
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