寿司図鑑 700貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

かぶらずし/鰤(ブリ)

かぶらずし / ブリ
かぶらずし/鰤(ブリ)
郷土ずし Kyoudozushi

石川県金沢市周辺には「かぶらずし」という漬物ともナレズシとも定かならぬものがある。
 あえて当てはめると「飯ずし」になるものだが、東北などにある魚や野菜を切り込んで漬けるものとは一線を画している。
 寒くなると出回ってくるかぶらと、回遊してくるブリ。
 かぶらは横に切ったもので高さ2センチほどの円形のもので、また横に切れ目を入れて塩漬けに。
 ブリは三枚に卸して強い塩で漬け込む。
 別に麹とご飯を合わせて、ぬるま湯を加えて甘酒を造りおき。

 塩漬けのかぶらに塩鰤を挟み込み樽に並べ重ね。
 甘酒を加えながら漬け込む。
 待つこと十日ほどでかぶらずしが出来上がる。

 今回のものは近江町市場の一角で樽から出しだし売っていたもの。
 市場で売っているものは地元のものだけではなく、富山県産も混ざっているという。
 産地は不明ながら伝統的な作り方をしているとみて買い求めてきた。

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 赤いせん切りのニンジンが彩りとなってきれいだ。
 値段は一個で1000円。
 このようなものが高いのか安いのかは判断しかねるが、とても日常的には食べられぬだろう。

 金沢では正月用に作るかぶらずしはハレのもの。
 もうひとつ大根と身欠きニシンで作る「大根ずし」というものがあって、これがケのものだ。

 かぶらずしは四等分に切る。
 後は食べるだけなのだけど、決しておかずではない。
 おかずでなければ酒の肴ということになる。
 酒は旨口の濃厚なものがあう。

 口に頬張ったら、まず麹の甘味がくる。
 まったりした甘味で酸味はほとんどない。
 そのぬるい味わいをかぶらが消し去るだろうと思ったら、かぶらの方も甘くて歯ごたえがなくぬるい味わいだ。
 ようするに薄ら甘いところに麹の旨味があって、かぶらはその食感・風味を残しているが、全体を包み込むまったり感はそのまま。
 そこに塩漬けのブリの旨味というか塩気を感じるのだけど印象は薄い。

 このぬるま湯のような味わいが嫌いかというと、比較的好きだ。
 加賀の旨口の酒と合わせるとさぞやいいだろう。
 そんな想像をしながら高知の辛口を呑む。

寿司ネタ(made of)

ブリ
Japanese amberjack

ブリ
大きさによって名前が変わる出世魚。イナダから値段がつくが、意外に小さいものは未利用魚となることが多い。年取魚は西日本(富山県・長野県・岐阜県・愛知県を境にして)のブリ、東日本のサケと、年取り魚は東西で分かれる。粕汁の材料も西ではブリ、東では・・・・
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