寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
日向笠子/ヒュウガカサゴ
ひゅうがかさご / ヒュウガカサゴ
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昨年はオニカサゴ属の魚には悪戦苦闘。
「ちょっと大きすぎるけどオニカサゴだろう」、なんて買い求めたら大発見、世界最大のオオウルマカサゴで結局食べられなかったり、「これは絶対に新発見だ」と思って標本として取って置いたら、「ただのオニカサゴですね」なんてこともあった。
オニカサゴを見るたびに右往左往して、「オニカサゴを見るのが怖くなる」ような状況に陥ってしまっている。
そして新年早々、沼津でまたまた初めて見るオニカサゴを発見。
せっかく買ったのに食べるわけにもいかず鹿児島大学にお嫁(婿?)入りとなった。
そしてふと気がついたことが……。
てんやわんやだったので、昨年5月にオニカサゴ属のヒュウガカサゴを撮影していたことを忘れていたのだ。
現在鹿児島大学はオニカサゴの分類では最先端にある。
これはとにもかくにも分類学の本村浩之先生がいるために他ならない。
鹿児島の若潮さん(伊東正英)を通じて標本を見てもらえるようになってよかった。
2000年に出た『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』からそろそろ10年の歳月が経とうとしていて、未掲載の新種も多々、また種の整理も進んでいる。
ヒュウガカサゴも未掲載のもので鹿児島の若潮さん、同定のもの。
明らかにオニカサゴとは思うものの、それは検索作業をすすめる過程で感じることだ。
ましてや味わいもオニカサゴとなんらかわらない。
たぶん多くの方がオニカサゴを食べて、それが本当にオニカサゴなのか迷う事もないだろけど、市場に何気なく並んでいるオニカサゴが、本当に標準和名のオニカサゴなのかは一握りの人にしかわからない時代となっている。
いかん文章がもっとわかりづらくなってきた。
さて、五月のメモから。
たかさんは卸して、握って食べて、当然オニカサゴなのだろうと思っていたのだ。
「オニカサゴじゃなくてヒュウガカサゴだよ」
教えたからと言って、反応は無し。
「新鮮で身が生きていて、旨味は少ないけど、食感がいいし、それなりに甘みもある。お客にしたら上等の魚だな、なんていう程度じゃない」
ボクもオニカサゴ属に味の違いはほとんどないのだな、むしろ同じような味で区別がつかないのだ、と改めて感じた。
けだし目の前にある鮮度抜群のヒュウガカサゴの、盛り上がるような透明感のある美しいネタの、食感のすばらしいこと、名状し難いではないか。
「寿司ネタは鮮度がいいことが旨いとは言えないけど、鮮度がいいものの良さはあるよな」
おお、たかさんいいこと言うではないか!
寿司ネタ(made of)
ヒュウガカサゴ
Hairy stingfish
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