寿司図鑑 729貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

大樺太貝/オオカラフトバイ

おおからふとばい / オオカラフトバイ
大樺太貝/オオカラフトバイ
軍艦巻

関東の市場などで「灯台つぶ(とうだいつぶ)」と呼ばれる巻き貝がある。
 市場関係者の大方の人たちが、1種類の巻き貝だと思いこんでいる、この地味な巻き貝が、何種類かに分かれることは目を凝らして見るとわかってくるはずだ。
 そして形以上に産地によって種類が分かれることも、知ることになるだろう。
 北海道南部から太平洋側の銚子当たりまでから入荷してくるのがシライトマキバイ。
 日本海に多いのがヒモマキバイ。
 そして厚岸、釧路、根室などからくるのがオオカラフトバイにあたる。
 だいたいこの3種類の見分けがつけば「灯台つぶの専門家」と称しても許されるだろう。

 今回のものは根室産の典型的なオオカラフトバイ。
 形がバラバラな上に、石灰藻やら環形動物が付着しているためだろう、値段的にもキロ当たり1000円を割っている。
 市場でこれを買い求めたら、いきなり貝殻から身を取りだして、うまいのだけど面倒なのでワタを捨てる。
 真水のなかで簡単に滑りを取り去り、次に塩で揉んで、また真水でよくよく洗う。

 そして『市場寿司 たか』のまな板の上で、適度にあられに切り、軍艦に乗せてみる。
 最近、エッチュウバイをこのようにして軍艦にしたものが、北陸金沢近郊の回転寿司で流行っているのだという。
 金沢の名物は数々あれど、近年めきめき名を挙げてきたのが回転寿司。
 北陸だけでなく、全国でも希に見る回転寿司激戦区なのだという金沢、そこで巻き貝の軍艦が流行っているということはとりもなおさずうまいに違いない。

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「どれくらいの大きさにすればいい」
 まな板の上でしばし相談。
 やや大きめと、細かいのの2種類作ることにする。

残念ながら、細かくても多少大きめでも味は変わらない。
結論から先に言うと、オオカラフトバイの軍艦巻きは非常にうまい。
寿司ネタに切り付けると、すし飯との相性が悪く、その上食べづらい。
その欠点が解消するだけでなく、口の中でとどまる間に、甘みが早く舌に広がり、当然適度にコリコリとして歯触りがいい。
「たかさん、巻き貝の握りは軍艦に限るね」
「うん、この手の巻き貝だけね。よく来るだろ、普通煮たりするヤツが。そんなの全部これでいけそうだよね」

マグロ屋も含めて、巻き貝の軍艦に新鮮味を感じた厳寒の朝なのであった。

寿司ネタ(made of)

オオカラフトバイ

オオカラフトバイ
関東ではスーパーなどでも売られているもの。
ただし、注目度、認知度は低い。・・・・
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