寿司図鑑 759貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
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綾法螺/アヤボラ
あやぼら / アヤボラ
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市場で、「今日は寒いね」なんて言っていた、お彼岸前のことだ。
『マル幸』のクマゴロウが「おーい来てくれ」と呼びに来る。
なんだろうね、と根室からの荷を見るとアヤボラだ。
アヤボラはとても味のいい巻き貝なんだけど難点がある。
唾液腺に毒がある、しかも非常に酸っぱく渋い。
面倒なんだけど安いのだから、我が家のような庶民的な暮らしには、とても助かる素材なのだ。
さて殻から取りだしたら、唾液腺を除去。
ワタを外して滑りをもんで出す。
ここまでがボクの役割。
たかさんに手渡し、ワタをゆでる。
もういちど身(足)を水洗いして適宜に切る。
これを軍艦にする。
やっぱりアヤボラの身はうまいんだな、と改めて思う。
真つぶ(エゾボラ)に負けるものではない。
甘みがあるし、ちゃんと貝の風味がある。
そこに濃厚な旨味の、甘みのあるワタがあるのだから「貝を味わう」という意味合いでは完璧だ。
「今日から毎日、この貝の仕込みやってよ」
たかさん、クマゴロウの店に残るアヤボラを見てこんなことを言う。
「自給幾らくれるの」
「750円かな」
寿司ネタ(made of)
アヤボラ
Oregon triton-shell, Trumpet shell
北海道や東北で底曳き網や刺し網などに混ざって揚がる。ときにまとまって揚がるために活で流通することも希にある。また加工品などにもなる。内臓、唾液腺を食べな・・・・
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