寿司図鑑 784貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

アメリカウバガイ

あめりかうばがい /
アメリカウバガイ
握り

最近気になって回転寿司にもときたま行っている。
 思ったよりもネタは保守的に見えるが、なかに「ホッキガイ」というのがあった。
 出てきたものは、赤味の強いもので、これぞ正しくカナダ産に違いないというもの。
 一様商品名というか和名があり、アメリカウバガイとなっている。
 要するにアメリカ大陸東岸にいるウバガイの仲間という意味合い。
 貝殻の形からして、国内のものに似ている。
 身(足)が似ているのは当然なのだ。

 先日、八王子元本郷の『鮨忠』さんと話をしていた。
 目の前にあったのがウバガイ(ホッキガイ)。
 北海道産の黒っぽいのと、福島県産のやや薄茶色のがあって、
「ホッキって重いんだよな。これくらいので300(グラム)はある。すっと仕入れ値が360円(当日はキロ当たり1200円なので)だろ、なかなかいい値段だよな」
「カナダは使ったことないの」
「ないね。回転寿司じゃないからね」

 そしてカナダ産が当日、トレイ1つ8個分並んで280円だったのだ。
 1個、なんと35円しかしない。
 仕込みの手間も入らず、この値段なら魅力的だろう。
 こちらも使ったことがないという『市場寿司 たか』に持ち込んで握ってもらう。
 見た目は非常にきれいだ。
「薄気味悪いくらい赤いね」
「赤いだろ、オレら職人が初めて見たのはいつだろうな。見本に見せてもらって、ホッキも赤すぎると気持ち悪いなって」
 国産のウバガイ(ホッキ)にもランクがあり、北海道産はゆでて赤くなる度合いが強いので高く、本州でとれるものは赤身が弱いのでやや安い。
「じゃあ、カナダ産はもっと赤いよ、って持ってきたわけだ」
「そうかな。覚えてないけどね」

 出来上がった握りは、やはりそんなにうまくない。
 クセもないし甘みも感じられるが、所詮冷凍されていたもの。
 なんだかパサツクのだ。
「回転寿司で食べてる人が、これがホッキだって思うといやだね」

ぼうずコンニャクの本

すし図鑑
バッグに入るハンディサイズ本。320貫掲載。Kindle版も。
すし図鑑ミニ
~プロもビックリ!~

すし図鑑が文庫本サイズに! Kindle版も。
美味しいマイナー魚介図鑑
製作期間5年を超す渾身作!
からだにおいしい魚の便利帳
発行20万部突破のベストセラー。
地域食材大百科〈第5巻〉魚介類、海藻
魚介類、海藻460品目を収録。
おすしのずかん
ぼうずコンニャク監修の本。