寿司図鑑 801貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

スポットエビ

すぽっとえび / スポットプラウン
スポットエビ
握り

とある地魚をだすことで有名な回転寿し、「北海道直送ボタンエビ」とあるポスターにスポットエビが燦然と登場していたり、何気なく「ボタンエビ」とあると、やっぱりスポットエビ、一皿二かんで「並」じゃなくて、一際高そうな皿に乗っかっているのをよくよーく見かける。
 国内での呼び名を「ボタンエビとしてもかまわないんじゃないかな?」微妙なところにあるのが、とにかくスポットエビの立場だろう。
 当然、地物扱いだと、犯罪だけど、単に「ボタンエビ」ならセーフ。
 だいたい輸入し始めたときには堂々と「ボタンエビ」と箱に印刷してあったはず。
 築地場内を歩いていても「カナダボタン」と書かれて売られている。
 やっぱり「ボタンエビ」なのかな????

 ボクとしてはこの曖昧な位置関係が嫌いだ。
 例えば最初は「ボタンエビ」だった、国産ボタンエビ2種とまったく縁もゆかりもないアルゼンチンアカエビが、最近じゃ、こそこそと「ボタンエビ」で売られているのに対して、堂々としすぎていないかい?
 回転寿しなんかでは、冷凍輸入されたものと明記しないわけで(本当はこれがいちばん重要なんだけど)、ボクは勝手にだまされたように感じるし、いやなんだよね、スポットエビって。

 ただし、スポットエビを寿司図鑑にのせないわけにはいかない。
 それほど目立つ存在となってしまっている。
 築地場内で慌ただしく1箱2000円で買い求めて、『市場寿司 たか』に持ち込む。
 解凍してみると、箱には約25匹(たかさんの数え方に間違いがなかったら)入っていた。
 1尾80円は決して安くはない。
 2尾で原価160円だから、たぶんずいぶん安く仕入れているだろう回転寿しでも、一皿3百円以上するだろう。
 そういえば知り合いの主婦が面白いことを教えてくれた。
「あのね。回転寿しで3百円以上のお皿って、子供に“危ないからとっちゃダメ”ってあらかじめ話しとくの」
 なにが危ないのか、不思議な表現だが、このあたりの機微が子だくさんの我が家にもわかりすぎるほど、わかる。

 今回は変な様相を帯びてきた。
「たかさん、これ使う可能性ある」
「あるよ、うちなんかではね。このあたりのすし屋だって、使ってると思うよ」
 確かにスポットエビはタラバエビ科でも国産ボタンエビ2種(ボタンエビとトヤマエビ)に近いわけで、「ボタンエビ」としても比較的良心的かもね?

 出来上がった握りはなかなかいける、うまい。
 ただしやはり冷凍ものだから、それなりの味わいだ。
「たかさん、ご感想をお聞かせ願えるかな」
「ああ、これはうまいんじゃない。やっぱり甘エビ(冷凍ホッコクアカエビ)よりもいいよ。なによりもプルっとしてるよね。味は値段なりかな」

 最近、くせ者という言葉をあまり使わなくなった。
 時代劇の殿様あたりが、人知れず屋敷に忍び込んだ忍者を見つけて「くせ者だ。みなども出あえ、出あえー」なんて、あのくせ者。
 スポットエビって、まさにエビ界のくせ者だよね。

寿司ネタ(made of)

スポットプラウン
Spot prawn, Spot shrimp

スポットプラウン
カナダなどから冷凍輸入されている。
国産のトヤマエビの代用品として登場してきたもの。
本種も流通上ではボタンエビ。
回転寿司の高級なネタとして一般化している。
また料理店などでも使われることが多い。・・・・
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