寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
コブシメの握り
こぶしめのにぎり / コブシメ
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イカは頭足類。
頭から足が出ている。
足を左にして、真ん中が頭(部)、右のいちばん大きな部分が、臓器が詰まっている胴にあたる。
食用となるものでは大きな区分としては、イカとタコに分かれている。
そして今回はイカのことなのだけど、イカにも2つの系統がある。
胴の部分が筒状で、鰭がいちばん後ろに三角形を作るようについていて、中にある貝殻がフィルム状であるもの。
これをツツイカ類という。
胴の部分に丸みがあり、例えばぼた餅を思わせる形で、鰭は幅が狭く胴全体を縁取るようにつながり、貝殻は白く薄くへら状になっているもの。
これをコウイカ類という。
クブシミはコウイカの仲間で、国内水揚げされるもののなかでもっとも大型になる。
鹿児島県から西南諸島にかけての熱帯系のイカだ。
<写真挿入1>
もっとも水揚げをみるのが沖縄県。
沖縄の市場を歩いていると、10キロ以上の大物に出くわすことも珍しいことではない。
方やツツイカ類の最大種であるセイイカ(ソデイカ)と並んであると、なんだか作り物めいて感じられる。
3月中旬(2011)、沖縄本島東部にある与那城漁港(沖縄市)でいちばん小振りなのを選んで買ってきた。
小振りといっても2キロを超えており、今関東にさかんに入荷してくるコウイカ(関東ではスミイカ、関西ではハリイカ)4尾以上の重さがある。
大きいと大味だろう。
さっそく刺身、墨汁などにして食べてみたらビックリ。
なんともうまいものなのである。
沖縄ではアオリイカと並んで高級なイカだが、関東に来ても評価は高いだろう。
<写真挿入2>
沖縄から帰ってきて、沖縄の魚貝類を撮影。
すぐには『市場寿司』に持ち込めないので、半身を冷凍にした。
これを数日後にたかさんに手渡す。
チョンチョンと端っこを切り取って渡してくれたものを食べてみると、もう一度ビックリ。
不思議なことに生よりも甘みが増している。
切りつけ(すしネタに切る)ても美しい。
当たり前だけど、出来上がったすしが、また非常に美しい。
感動して、たかさんと無言でうなずき、口に放り込んだら、もういちどうなずく。
「すごいじゃない。これ」
「アオリ(イカ)よりもいいな」
「スミイカ(コウイカ)よりもいいんじゃない」
「沖縄のさかなってそんなにうまくない、って思ってたけど、これうまい」
コブシメは汁にしても、天ぷらにしても、ゆでても、焼いても、生でもうまい。
沖縄はうまいなー、なんて思う。
「あのさ、こんどいつ沖縄に行くの?」
「観光シーズンの終わる秋かな。でもときどきいろいろ送ってもらうから」
「このイカは絶対欲しいね」
沖縄県うるま市の新立鮮魚店には大いにお世話になりました。
新立鮮魚店 沖縄県うるま市与那城西原241−2
寿司ネタ(made of)
コブシメ
英名/Giant cuttlefish, Broadclub cuttlefish
流通的には鹿児島以南特産イカと思っても間違いない。郷土料理のイカの墨汁(いちゃのすみじる)、琉球王国の宮廷料理であ・・・・
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