寿司図鑑 1531貫目
牟岐の押し寿司
むぎのおしずし /
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徳島県の家庭のすしの基本は、ゆうの酢(柚子の酢)を使うことだ。これで「あじの姿ずし」や「ぼうぜの姿ずし」、精進の「ちらしずし」を作り、県南では握りずしなども作る。徳島県はまた非常にすしの多彩な地域で、様々な魚貝類が使われ、すし自体が日常的である。
ただ長い間、「押しずし」があることを知らなかった。高知県の東端、東洋町野根には「こけらずし(押しずし)」がある。ただ高知県は徳島以上にすしが多彩だが、押しずしは少ないと思う。
今回のものは、ゆうの酢を使ったすし飯の真ん中にごぼう・にんじん・竹の子の煮もの、煮豆(大正金時)をあんこにして押したもの。中央には紅しょうがが点となっている。祭りや祝い事のときなどに作っていたものらしい。
酸味がほどよく、煮た野菜類もおいしい。徳島にも「押しずし」あり、も大発見だ。
[魚秀 徳島県海部郡牟岐町]