寿司図鑑 1679貫目

滋賀県守山市のまじか寿し

しがけんもりやましのまじかずし /
滋賀県守山市のまじか寿し
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価格ランク

やや高級

今や絶滅が危惧される「なれずし」である

ニゴイは琵琶湖以東に生息する日本固有種である。大型であり個体数が多い割りに利用している地域は少ない。
琵琶湖はその少ないニゴイを食べる地域に当たる。
〈なれずしは古くは著名であったが、最近はあまり用いられていない〉と『原色日本淡水魚類図鑑』(宮地傳次郎、川那部浩哉、水野信彦 保育社 1963)にある。これを手がかりにして琵琶湖でニゴイの「なれずし」を探したが、見つからなかった。
それが守山市の直売所で見つかった。「まじか寿し」だ。
ちなみに琵琶湖ではニゴイとも言うが、「まじか」という人の方が多いのではないかと思っている。
丸のままの状態ではなく、売り場の隅っこに1パックしか残っていなかったのが残念であるが、明らかにニゴイの斑紋が見える。
1963年に〈最近あまり用いられていない〉とあるので、ある意味、ついていたとしかいいようがない。

「ふなずし」と比べると発酵は浅く、発酵臭もほとんど感じられない。
乳酸発酵からの酸味と、塩気、ニゴイのあっさりした味わいが楽しめる。

おいしいけどちょっともの足りなかったので、あぶってみる


くせのない、食べやすい味ではあったが、「なれずし」の独特の臭味がなくもの足りなかった。
琵琶湖周辺ではときに軽くあぶって食べることもあるというので、あぶってみた。
あぶると酸味を含んだ鼻につんとくる香りがし、濃厚な強い味になる。
ニゴイの皮目の風味が生きてくる。

寿司ネタ(made of)

ニゴイ
Skin carp

ニゴイ
琵琶湖以東の淡水域に生息している、淡水域にいる大型魚だ。琵琶湖では産卵期以外は琵琶湖内に生息していて食用にもなっている。また「なれずし」にもなっている。利根川の一部では食用となっているが、国内ではほとんど利用されていない。
珍魚度<・・・・
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