寿司図鑑 1229貫目
トモメヒカリの握り
ともめひかりのにぎり / トモメヒカリ
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築地場内を歩いていたら宮崎県から来たという、大振りのトモメヒカリが置かれていた。なかなか鮮度もよく、仲卸のオヤジさんも「刺身でいけるね」と太鼓判を押す。ついでに下ろし身を食べてみる。意外に味がある。トモメヒカリはアオメエソ科の中でも大型種なのだけれど、その分大味だと思い込んでいたので驚きである。
これを八王子まで持ち帰って、まずは皮を引き、素直につけてもらう。アオメエソほどではないが、脂があるようでたかさんも「すし飯とよくなじむ。つけやすいね」と言う。
出てきましたるものは、「銀皮もきれいて美人型の握りよね」とたかさんの言うが如く実に見た目がよろしい。一緒にいた超ベテランすし職人が「シャン(ドイツ語で美しいの意味で昔はやった言葉)だね」とほめてくれる。
見た目のよさから期待して口に放り込むと、味の方も端正で、ほどよい脂と身のみうま味が感じられてうまい。すし飯との馴染みもいい。
「でもひと味足りない」
あまりにも穏やかな味でインパクトに欠けるのである。
「もう一かんとはいかないね」
2012年08月09日
寿司ネタ(made of)
トモメヒカリ
Humpback greeneye, Greeneye
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