寿司図鑑 1237貫目

ウマヅラハギの握り生肝のせ

うまづらはぎのにぎりなまぎものせ / ウマヅラハギ
ウマヅラハギの握り生肝のせ
握り

価格ランク

高級

 ウマヅラハギは春から初夏に産卵期を迎える。成熟するとともに肝が小さくなり、身に張りがなくなるので、「春の仕入れは大変だ!」なんてすし職人が腹を触り、背の部分を触りしてウマヅラハギを仕入れていく。今回のものは活魚なのだけれど、肝の大きさ、身のよさは仲買人が保証するというので買い求める。確かに肝もふくらんでいるし、身に張りがある。
 すし職人、渡辺隆之さん(『市場寿司 たか』)も背の部分をつまんで「よさそうだね」と下ろし始める。カワハギ科の魚は鱗を引かなくてもいいので、仕込みはあっという間である。
「ほら、身がふくらんでくる」
 下ろしたばかりの身がまな板の上で反り返っている。これを少々厚めに切りつけて握りにする。肝はそのままのせるだけである。
 この身が舌に触れた途端に甘い。肝がとろけてうまい。すし飯と一緒になってまた、実に実にうまい。
「文句のつけようのない味だね」
2012年04月16日

寿司ネタ(made of)

ウマヅラハギ
Filefish, Leatherfish, Leatherjacket

ウマヅラハギ
北海道から九州までの内湾や内海に生息している。古く1960年代まではめったに揚がらない珍しい魚であった。1980年代までは関東では比較的安くてカワハギの代用品だった。これが現在では鮮度さえよければ高級魚となっている。特に大型で肝のふくらんだ・・・・
市場魚貝類図鑑で続きを読む⇒

この寿司ネタの他の寿司(Others)

ぼうずコンニャクの本

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
魚通、釣り人、魚を扱うプロの為の初めての「高級魚」の本。
イラスト図解 寿司ネタ1年生
イラストとマンガを交えて展開する見た目にも楽しい一冊。
すし図鑑
バッグに入るハンディサイズ本。320貫掲載。Kindle版も。
すし図鑑ミニ
~プロもビックリ!~

すし図鑑が文庫本サイズに! Kindle版も。
美味しいマイナー魚介図鑑
製作期間5年を超す渾身作!
美味しいマイナー魚図鑑ミニ
[美味しいマイナー魚介図鑑]の文庫版が登場
ぼうずコンニャクの全国47都道府県 うますぎゴーゴー!
ぼうずコンニャクの新境地!? グルメエッセイ也。
からだにおいしい魚の便利帳
発行20万部突破のベストセラー。
地域食材大百科〈第5巻〉魚介類、海藻
魚介類、海藻460品目を収録。