寿司図鑑 1240貫目
泥むつの握り
どろむつのにぎり / ムツ
握り Nigiri軍艦巻 gunkanmaki海苔巻 Norimaki丼・ちらし Don/Chirashi郷土ずし Kyoudozushiなれずし Narezushiいずし Izushiいなりずし Inarizushiその他 Others
それは2キロ以上の大きさで、皮を引いて上身にするとなんとなくボケた色合いであった。「どうにも見た目がよくねーな」、とたかさんが味見に一切れ口に放り込んだら、俄然、真顔になったのである。
甘いとか、うまいとかいう以前にとにもかくにもうまい。うますぎるかも知れない。舌の上でとろけていないのに、とろけているように感じるのは脂の甘味と、うま味が豊かだからだと思う。なぜなら食感もほどよく、噛むと筋肉の絹のようになめらかな繊維質がほどけるのが楽しめるのだ。
当然、すし飯は最初は脇役だけど、後に馴染んで口中を去る。
「困ったね。こんなのが来ちゃー」
「なぜ?」
「ほかのネタがかすんでしまうだろ」
「今日はマグロは出さない方がいいかもね」
主役はひとつでいい、と思わせる一かんであった。
2012年02月27日
寿司ネタ(made of)
ムツ
Gnomefish 牛眼鯥、牛眼鯥、牛目仔、牛眼青鯥
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