ヒゲソリダイの握り
ひげそりだいのにぎり / ヒゲソリダイ
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梅雨明けして暑い日が続いている。久しぶりに『市場寿司』をのぞいてネタケースに見つけたのがヒゲソリダイ。ヒゲソリダイは関東ではほとんどとれないので、市場ならではの呼び名がない。それで、箱に名がないと標準和名で取引されている。
すでに上身になっていたので、仲卸に走ると珍しいことに3尾も並んでいる。八王子総合卸売センター『高野水産』にあったのは愛媛県産だとのこと。高野社長から「珍しいよね」と声をかけられる。
さて、切りつけた身は血合いが弱くあまりぱっとしない。新たに切りつけてもらいつけるようお願いする。
目の前にくると、すし飯に馴染んで少しアールを描いて乗っている。見た目からして食感はのぞめない。あまり期待しないまま口に放り込んだら、驚くなかれ実に美味。
甘さがあるのだけど、これは脂の甘さではなく、身自体のうまさと一緒になったもの。脂の甘さは少し遅れて感じられる。
軟らかいのですし飯との馴染みが実にいい。
「うまいだろ。触っただけで上ものだとわかったもの。張りがないんだけど、いい方の張りのなさっていうかさ」
「恐れ入りました」
さて、ヒゲソリダイは秋に食べても、冬に食べてもうまい。春もうまかったし、梅雨時に食べても同様だった。夏本番に食べても、こんなにうまいとすると年間を通して旬なのかも。
2013年07月23日
寿司ネタ(made of)
ヒゲソリダイ
Short barbeled velvetchin 台湾/黑鰭髭鯛、銅盆魚、番圭誌(澎湖諸島)
暖かい海域に多く、もともとは西日本だけでとれる魚だったが、近年北上しているように思える。昔は関東の市場ではほとんど見られなかったのが、今や当たり前の存在になってい・・・・
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