寿司図鑑 1451貫目

すなさびのくされずし

すなさびのくされずし / ヒガシシマドジョウ
すなさびのくされずし
なれずし Narezushi

 現在の醸造酢や塩、砂糖で味つけしてつくる「すし」の原型が「なれずし」だ。
 塩漬けした魚などを塩抜きして、炊いたごはんと漬け込む。1ヶ月以上漬け込み、乳酸発酵をさせたものだ。
 滋賀県の「ふなずし」が有名だが、関東にも九十九里では「いわしのくされずし」が作られていたし、栃木県上河内村(栃木県栃木市今里周辺)・氏家町(現さくら市)などではアユ、「すなさび(すなはび)」と呼ばれているシマドジョウ(ヒガシシマドジョウ)を使ったなれずしが漬け込まれている。
 鬼怒川でとれる「すなさび(ヒガシシマドジョウ)」は春から夏にかけて塩漬けにする。これを秋に本漬けにするために、塩抜きして水をよくきる。炊いたご飯と一緒に漬け込む。
 正月や11月の末の羽黒山神社の梵天祭りのごちそうのひとつだ。
 今里でも数少ない「なれずし」の伝承者、笹沼春子さんが作った「すなさびのくされずし」は琵琶湖の「ふなずし」などとは違い、臭味はほとんどなく、酸味もほどよく食べやすい。「すなさび」の上品な白身の味と、ほんのりとした酸味のご飯をともに食べるものだが、甘口の日本酒に合う。

寿司ネタ(made of)

ヒガシシマドジョウ
Loach

ヒガシシマドジョウ
「Cobitis biwae Jordan and Snyder,1901」を区分したもの(オオシマドジョウ、ニシシマドジョウ、ヒガシシマドジョウ、トサシマドジョウ)のひとつ。
東日本に生息しているシマドジョウ。
栃木県那珂川・鬼怒川水系の・・・・
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