寿司図鑑 1453貫目
オニヒラアジの腹身握り
おにひらあじのはらみにぎり / オニヒラアジ
オニヒラアジは主に鹿児島県以南の浅い海域にいる大型のアジ科の魚である。これが近年、鹿児島県などで見かける機会が増えているのは温暖化のせいかも知らない。
関東で修業したすし職人の渡辺隆之さんに手渡しても、意外に嫌がらないのはシマアジに似ているためだろう。
2.5キロのものを丸のまま手渡したら、すんなり下ろしてつけてくれた。
「シマアジそっくりだけど、味はまったく違うね。こっちの方がきめがあらい気がする」
「熱帯域に多い魚だからかな。でも、かなりイケるね」
「硬くて少しつけにくいけど、うま味自体はシマアジよりも強いかもしれないな」
「すしネタとしては上の部類じゃないかな」
「そうだね。値段からしても魅力があるよね。養殖シマアジと比べると身の色合いはシマアジだけど、総合的にはこっちかな」
鮮度がいいので硬いが、身にうま味が豊かでほどよい甘さがある。この甘さが舌にねっとりとからみついて、すし飯と一体化して喉を通る。少し寝かせるとすし飯との馴染みが強くなる。
けだし美味である。
寿司ネタ(made of)
オニヒラアジ
Brassy trevally 巴布亞鰺、甘仔魚、瓜仔、紅目瓜仔(臺南安平)
関東の市場などでは珍しい。大型であるため、ある程度の値段をつけるがプロもほとんど種名を知らない
主に鹿児島、沖縄などでもあまり多いわけではなく、また似ているロウニン・・・・
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