寿司図鑑 1507貫目
ソコクロダラの昆布締め握り
そこくろだらのこんぶしめにぎり / ソコクロダラ


「手間がかかるし、だれも知らない魚だからね」
値段がつけられないと、たかさんが言う。
目の前にあるのはソコクロダラの昆布締めをつけたものだ。血合いがきれいだし、昆布の香りが上品な白身にほどよい加減でプラスされている。実にうまい握りだと思う。
「タラの仲間だって説明するといいんじゃない」
「味はタラだよね。仕事してるって味だしね。じゃタラの昆布締めにするか」
「タラじゃ、ダメだよね。仲間ってしないと」
その仲間をつけるか、つけないかでもめる。結局本名でだすことに。
「ソコクロダラの昆布締め三百円なりよ」
「マダラと同じ値段だね」
それで翌日、店で出したらあっと言う間にネタ切れとなった。
「よ! ソコクロダラ、千両役者!」
「そりゃー、言い過ぎでしょ」
寿司ネタ(made of)
ソコクロダラ
Morid cod
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