寿司図鑑 99貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
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平政握り
ひらまさにぎり / ヒラマサ


冬のブリ、夏のヒラマサ、なんて寿司屋が言う。ブリの味が落ちる春に脂がのりはじめ、夏まで旬は続く。ブリよりもうま味豊かであっさりとして食べやすい。この上品な味を知らない人が多いようだ。
むしろ海の弾丸ライナーなんて釣り師に人気がある。釣りの世界ではまさにスターだ。海釣り師となったからには一度は釣ってみたいものだと思っているが、いまだにハリにかけたことすらない。
その反動だろうか、新春ともなるとヒラマサはまだかいな? なんて市場で探す。やや小振りの1キロ級を見つけて『市場寿司』に持ち込む。
すし職人のたかさん、迷わず三枚に下ろして腹の部分の皮を引く。切りつけるとやたらにキレイ。
これを昼飯に続けて5かん。続けて背の方も5かん。
脂はのっていないがうま味が濃い。飽きの来ない味なので止まらなくなる。
「この時季からマサじゃ、春が思いやられるね」
「やられます。たかさん後、5かん」