寿司図鑑 221貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
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稲荷ずし/志乃だ寿司総本店
いなりずし /
東京に出てきたときに俵型の「きつねずし」を見つけて形の違いに感心した。「そんなんだ、東京と徳島では『きつねずし』の形がちがうんだと思ったと同時に油揚げの色合いが濃く、またしょうゆの味が強く感じられるのも不思議で、あまりうまいとは思えないでこまった。なにしろ、「きつねずし」が大好物なのだ。また東京では「きつねずし」ではなく「稲荷ずし」といい、言葉は知っていても、つい「きつねずし」と言ってしまってとまどった。この「稲荷」「きつね」の言葉は稲荷神社の使いキツネを好物の油揚げでねぎらうところからきている。また「志乃だ」とは阿倍野晴明の母である葛葉が信田の森の白狐であったところにあるのだろう。関東に来るとなんだかいかめしくていやだな。『志乃だ寿司総本店』の「稲荷ずし」、やや味わいにしょうゆの風味が勝っていて、そして味わいが濃く重い。老舗ならでは飯も油揚げもいいものであると思われるし、好みもあるだろうが、整った味わいである。1個80円なら安い。