寿司図鑑 295貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

渡がに/ガザミ

わたりがに / ガザミ
渡がに/ガザミ
握り

東京湾沿岸には昭和30年代くらいまで「蟹」を名物にする料理屋が軒を並べていたらしい。この「蟹」というのが「わたりがに」と呼ばれているガザミのことである。ほんの昭和40年くらいまで「蟹」と言えば代表的なものとして挙がっていたガザミがズワイガニやカニでもないタラバガニに取って代わられたのは内湾の乱開発と汚染のせいだと思う。今でもガザミがたっぷりとれるのは青森、愛知、四国、九州などである。その四国は高知から来たのが子持ちのガザミである。形もよく見事としか言いようがない。これを例によって海苔を使わないで握りに仕立てる。海苔を使うとその風味がカニの味わいの邪魔になるのだ。それほど海苔はうまくて、風味があるのだ、ということがわからなくて、なんでも軍艦にしてしまうのが嘆かわしいと、たかさんは言う。すし飯にのせたカニの身、真子、そしてミソ。「これはイカン味だな。表現のしようがない」。たかさんの言葉通りにこれは味のドリームランドではないか? 握りの1かんとして出てくると「ビックリするだろうな」。

寿司ネタ(made of)

ガザミ
Gazami crab, Blue swimming clab

ガザミ
内湾に多く、江戸時代には江戸前が有名であったし、内湾に近い地域でもっとも日常的なカニだったと思う。ガザミ(ワタリガニ)類の代表的なもので、古くからカニ全体を代表するものであった。
北国のタラバガニやズワイガニ、ケガニが一般化する前は「カニ」・・・・
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