寿司図鑑 509貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

クログチ

くろぐち / クログチ
クログチ
握り

東京湾で「いしもち」と呼ばれているのが「白ぐち」、当然「黒ぐち」もいるわけで、それが本種である。シログチが内湾性でどこか弱々しいのに対して、こちらはやや沖合にいる。当然、その面突きも厳しく精悍なのだ。外海にいるせいか肉質もしっかりと硬く締まり、血合いの色合いもマダイのように美しい。その上、体長が50センチを超える大型の魚なのだから前にすると見事だな! と思う。でも問題はその苦み走った外見が地味すぎることか? どうやら市場ではそれほど人気があるようには思えない。でもこれを寿司職人などで「うまい魚だ」と覚えておくと、取って置きのものになる。だいたい目の前の老練の寿司職人、たかさんが感激しているのだ。「見た目はうまそうじゃないよな。それは卸してみるとこれだよな」。「男は顔じゃないって言うけど魚も同じだね」。たかさんなんかんもほおばってそのうまいのに驚きを隠さない。味わいはマダイに近い、きっと黙って出されたらわからないだろう。旨味も脂の質も、上物としか言いようがない。これでどこかに華やかさがあればね。

寿司ネタ(made of)

クログチ
Blackmouth croaker

クログチ
相模湾以南に生息するが、漁業的には駿河湾以南である。
東日本よりも西日本でよく食べられている。東海以西、九州などに行くとよく見かける。身は刺身に皮は別立てで売られているのを見たことがあるが、この皮がうまそうで旅の最中であるのがうらめしく感じ・・・・
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