寿司図鑑 614貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

筑紫飛魚/ツクシトビウオ

つくしとびうお / ツクシトビウオ
筑紫飛魚/ツクシトビウオ
握り

春から夏に日本各地からまとまって入荷してくるのがホソトビウオとツクシトビウオだ。
 夏に盛期を迎える魚で、現在東北太平洋岸からたくさん入荷がある。
 今回のは岩手県久慈産。
 荷(箱)の中にはツクシトビウオにホソトビウオも混ざっている。
 しかしともに小振りだ。
 これではうまくないだろう。
 そう思いながら1本50円という激安ぶりに7本ほど買い求める。
 もちろん小さいながらも出来るだけ大きいのをじっくり選ぶ。

 これを三枚に卸し、腹ビレを抜き取る。
 血合い骨を抜いて、振り塩をする。
 小一時間置いてから、水洗いして、昆布で巻き込む。
 最近、昆布締めに熱中している。
 あまりに熱が入って、市場にある魚全部を昆布に巻き込みたくなる。

 これを半日寝かせて、翌午前9時には『市場寿司 たか』のまな板に昆布締めが置かれている。

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「自信はないんだけどね。トビウオは初めてだし、今回のは小さかったしね」
 たかさん昆布をどけて一枚適当に切り、味見する。
「うん、うん、これは最高だよ」
「へえ、そうかな」
 ボクも一切れ食べてみて、その美味に仰天する。
 小振りのトビウオが大変身している。
 昆布の旨味と微かな塩味、そこに青魚らしいクセとが合わさって不思議なことに調和している。
 当然、握りにすると圧倒的な美味が舌を襲う。
 面白いのは酢と昆布の旨味がとても合う。
 そこに米の甘味と、魚の旨味が渾然一体となるのだけど、この全体、総てが好ましい。
 また、ツクシトビウオが小振りだったのもよかったのかも知れない。
 トビウオの血合い骨は思ったよりも長く硬い。
 それが楽に取ることが出来た。
 また片身二かんという握るに手頃な大きさだったのもよかったのだ。

「このトビウオの握りは今年いちばんかも知れないね。昆布締めのネタがこんなにうまいとは、今年の一大発見だしね」
 たかさん、ちょっと大げさな感じだけど、ボクも同感だね。
 今月になってシイラ、メダイ、イラと昆布で締めて全部うまかった。

寿司ネタ(made of)

ツクシトビウオ
英名/Flyingfish, Narrowtongue flyingfish

ツクシトビウオ
国内で食用とするトビウオは大型のハマトビウオと、中型のトビウオ、ツクシトビウオ、小型種のホソトビウオの4種類。日本海を北上するもの群れが国内では最大のもので、多くがホソトビウオ、そしてツクシトビウオの2種。
晩春に長崎県などでとれはじめ、夏・・・・
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