寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。
柳葉魚/シシャモ
ししゃも / シシャモ
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十年ほど前までは珍しかったシシャモの刺身が、ありふれたものになった。
そんな気がする。
なぜなら、市場でシシャモを選んでいると、「やっぱり刺身かねー」なんて近所の魚屋のオッサンが声を掛けてくる。
荷を真横から見ると北海道は道南にある鵡川(むかわ町)産だ。
水氷(氷水に魚を入れて出荷してきたもの)なので手が冷たいというよりも、痛い。
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「お客にだしたらさ、初めて食べたって喜ぶんだよね」
山梨のおすし屋さんも水氷に手を入れて話しかけてくる。
三日連続で仕入れているという。
『寿司図鑑』では年に数回シシャモを握って撮影する。
今回のものは成熟の度合いが低く、白くてきれいである。
『市場寿司 たか』に持ち込むと渡辺隆之さんが、
「水氷だって言ったっけ、いつもそうだっけな」
「違うと思うけどね。ウチの画像でも下氷(氷を下に敷き、上に魚をのせた荷)が多いしね」
「鮮度がいいよね。これ水氷のせいかもね」
「それはどうかな。去年の最後のヤツはちょっと黒っぽいっていうか、青黒かったでしょ。あれは成熟のすすんだ状態なんだよね」
「それってサケと同じこと」
「ボクはサケ目(シシャモはキュウリウオ科)の魚は全般に成熟度の低いのがいいと思ってるんだけどね」
ほぼ一年ぶりのシシャモの握りは、銀皮がまばゆいくらいでとてもきれいだ。
「握ってて脂があるように思ったけど」
口に放り込むと、まさにその通り、脂がのっているために、少しだけどトロっとする。
鮮度の良さから、独特の風味は控えめだけど、旨味が強い。
「おいしいね、たかさん」
「うん、生の味だね」
「なんだ生って」
「干物じゃないってことさ」
たかさんの持論は「シシャモは干物で食らうべき」なのである。
「その通り」なのだけど、生で食べてもうまいじゃないの。
寿司ネタ(made of)
シシャモ
英名/Smelt, Shishamo smelt
古くは産卵期、川がシシャモで埋まるほどとれたもので、比較的北海道など産地周辺で食べていたもの。
1970年代には確実に鮮魚が・・・・
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