寿司図鑑 672貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

団扇蝦/ウチワエビ

うちわえび / ウチワエビ
団扇蝦/ウチワエビ
握り

島根県浜田市浜田漁港・底曳網などの競り場前に、通称『魚商マーケット』というのがある。
 これがお魚好きの天国というか、極楽というか、桃源郷のようなところ。
 値段は安いのは当たり前、ものすごくうまそうな、そして新鮮な魚貝類がゴチャマンと揃っている。
 売っている女性達が可愛いのもオヤジにはありがたいね。

 さて、ここにある『松下鮮魚店』の前を通りかかったら、台車にたっぷりの魚を乗せてきたオヤジさんが、どどーっと発泡の箱にあけたものがあって、これがウチワエビ。
 そこにきれいなお姉さんがきて、「2900」って書いた紙をぽいと乗せた。
 箱の中には三キロ近いウチワエビがあるわけで、この「2900円」というのが微妙だ。
 例えばキロ当たり2900円なら関東と変わらぬ相場だし、むしろ高め。
 もしくは箱いっぱいが「2900円」なら安すぎる。
「あのー、これ2900円なんですよね。キロ/2900円ですか」
「違います。全部で2900円ですよ」
 お姉さんは優しく優しく教えてくれたのだ。
 ここで心の中で拍手、拍手。
 もちろん買いましたよ。

 それが宅急便のトラックにのって我が家に届き、塩ゆでして、そのまま『市場寿司 たか』へと運ぶ。
「たかさん、ウチワエビ」
 渡すと、なんだか喜んでいる。
 殻を剥いているので、握ってくれるのだとおもったら、「むしゃむしゃ」。
「うまいね。これはうまいよ。このエビはほんまにうまい」
 二匹ほどを一気食い。
 やっと握りが出来上がる。

 そのウチワエビの甘味のある、そして旨味というかエビの風味が満ちているのが「ううう、うまい」。
 すし飯との相性もいいではないか。

「たかさん、イセエビよりも上だね」
「なに?」
「甘味が強くて、身が絹のように繊維質で、味がいいね」
「なに?」
 世の中に「エビカニ食い」という人種がいて、うまいエビなどを渡すと、言葉をなくしてしまうのだ。

寿司ネタ(made of)

ウチワエビ
Flathead lobster, Slipper lobster、Sand crayfish、Balmain bug

ウチワエビ
比較的伊豆半島・能登半島以西の沿岸の泥場などに多い。底曳き網などで大量にとれ、生命力も強い。比較的安くておいしいという存在であったが、近年おいしさが知れ渡り、関東の市場などでも高級なものとなっている。
甲殻類の中でももっとも身が詰まっている・・・・
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