寿司図鑑 822貫目
寿司図鑑1~856貫目は旧コンテンツからの移行データの為、小さい写真の記事が多くあります。

赤皿貝/アカザラガイ

あかざらがい / アカザラガイ
赤皿貝/アカザラガイ
握り

アズマシキという美しい二枚貝がいる。
ホタテガイに近い形で、やや細長く、表面がザラザラしている。
赤や黄に染まり、まことにきれいだ。
あまり大きくならず、各地で食用として消費される程度にしかとれない。

三陸にはこのアズマニシキの地方形があって、それがアカザラガイなのだ。
気仙沼などでは養殖が行われ、地元の民宿などでだされているようだ。
見た目が地味なのであまり値がつかないせいだろう。
関東にはあまり来ない。
珍しいものともいえそう。

話は脱線するが種の確定者名が「Kuroda,1932」というのがボクには印象的だ。
「Kuroda」すなわち黒田徳米は日本の貝類学の基礎を築いた人。
まだ分類学も貝の収集というのも一般的ではない時期に陸貝、海貝をもとめて日本中を駆け巡った人。\nしかも学問の黎明期らしく、淡路島から京都の平瀬家に丁稚奉公に出て、たまたま出合った貝の世界に魅せられ、後に日本貝類学会の会長にまでなる。

閑話休題。
見た目が地味なら味わいも地味。
生で食べてホタテガイほど甘みがない。
「華がないね」
すし職人の渡辺貴之さんがつぶやく。

久しぶりに市場で見つけて、たかさんに渡したら、ポンポンと全部生でつけた。
ホタテガイと同じく、貝柱を半割にして握り、紐は軽く塩でもみゆでる。
ほんの4〜5分しかかからない。

生の握りは、たかさんが言うところの「華がない」がいちばん的を射ているようだ。
この場合の華とは甘みのことだ。
生で食べるなら甘みとか、青柳(バカガイ)のような独特な風味がほしい。
アカザラガイにはそれがない。
「ゆでてみよう」
言った途端に『市場寿司』に団体客(たった4人だが)がご来店。

ゆでたアカザラガイは次回に持ち越し。
その夜食べた焼きアカザラガイはとてもうまいものであった。

寿司ネタ(made of)

アカザラガイ
Akazara-scallop

アカザラガイ
アズマニシキの三陸に多い亜種。三陸では養殖されているが量的には少なく消費地での認知度は低い。ホタテガイに負けない味わいでイタヤガイ科の養殖貝としてもっと人気が出てもおかしくはない。・・・・
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