寿司図鑑 1542貫目
はまごいわしの酢じめ握り
はまごいわしのすじめにぎり / キビナゴ
握り Nigiri軍艦巻 gunkanmaki海苔巻 Norimaki丼・ちらし Don/Chirashi郷土ずし Kyoudozushiなれずし Narezushiいずし Izushiいなりずし Inarizushiその他 Others
小雨降る5月に静岡県沼津市、沼津魚市場で見つけた。その場で手開きにして味見、あまりのうまさにビックリ。即競り落としてもらった。
伊豆半島沼津周辺では「はまごいわし」と呼ぶ。最近、まとまってとれないためもあって人気抜群で、競り落とすのは大変だった。
八王寺まで帰ってきて、その日は生で、翌日は酢締めをつけてもらった。
すし職人のたかさんは、
「やっぱり光りものは締めなきゃだめだろ」
「そうかな? 昨日の生もうまかったけどね」
「だめだめ、仕事しないとダメな魚なの」
「たかさん、東京のすし職人ってあんまり(キビナゴ)好きじゃないよね」
「握ったことなかったからね。それにあまりこっちに来ないし」
関東ではあまりキビナゴを歓迎しない。産地での人気が嘘のようだ。
しっかり背の青い魚のうま味が感じられる割りに後味が上品。生でもついつい手が伸びるうまさなのだけど、酢じめの軽さも素晴らしい。すし飯と一体化して後から背の青い魚のうま味が追いかけてくる。
「食べたらうまいでしょ」
「うまいね。でも焼いて食いたい」
こんなことを言いながら、酢じめをうまそうに食べる、すし職人なのであった。
寿司ネタ(made of)
キビナゴ
Banded blue sprat
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