寿司図鑑 1107貫目
ナガニシの軍艦巻き
ながにしのぐんかんまき / ナガニシ
握り nigiri軍艦巻 Gunkanmaki海苔巻 Norimaki丼・ちらし Don/Chirashi郷土ずし Kyoudozushiなれずし Narezushiいずし Izushiいなりずし Inarizushiその他 Others
広島なら「よなきがい」、石川では「あかにし」と呼ばれて、両県で珍重されている細長い巻き貝である。英名では「Spindle snail」紡いだ糸を巻く「糸巻き」に似た貝と言うが、これがいちばん貝殻の形をよく表していると思う。
磯と砂地などの混ざる場所にいて、食べる地域と食べない地域がある。これは内蔵に強い苦みがあるためである。
苦いのは内蔵の部分、筋肉(足)の部分には甘みがあり、歯触りというか適度な弾力があって、実に美味である。
ただ1個あたりの食べられる部分が非常に少なく、小さいのである。
いろいろ考えた末に、すし職人、渡辺隆之さんが「面倒くさいな」と言うのを聞き流して軍艦巻きにしてもらう。
これが実にいいのである。一かんの握りとして、まとまりがある。
弾力というか、シコシコしているのにすし飯との馴染みもいいのである。
地味な貝殻からは想像できない豪華絢爛な一かんである。
寿司ネタ(made of)
ナガニシ
Spindle snail
本種を三浦半島で見つけて初めて食べたときに、あまりの苦さに驚いた。これは煮て食べたので、えぐみのある内蔵も食べてしまったためだ。貝殻のまま煮る、焼くのは不可だと思う。熱を通すには剥いて身(足)だけにしてから熱を通・・・・
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