カツオたたきの握り
かつおたたきのにぎり / カツオ
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昔、カツオは春といっても晩春から上りガツオが出始めて、秋の下りガツオも晩秋には終わりと季節感がはっきりしていた。
最近、これが急激に変わりつつある。新年すぎると静岡県御前崎や八丈島から大振りのものが入荷してくる。今回の八丈島からやってきたカツオはまだ脂こそ乗っていないものの、3キロ近くもある。
これを、『市場寿司 たか』に持ち込んでみた。半身分けしてつけてもらう。
素直に生でつけてもらうと、
「身が赤いよなー。やっぱり切りつけて鈍い色じゃないと脂も味もないと思うな」
と言いつつ、口に放り込んだら、「うまいね」とうなった。
軽い味でドスンとくる重圧なすごみのある味ではなく、酸味があるためもあってとことん軽い味である。食べ飽きない、けどもの足りない。
「たかさん、工夫してよ」
といっても後は表面をあぶるしかない。強めの振り塩をしてガスの火であぶって氷水に落とす。
あぶっただけで味は倍増。さらりと喉の奥に消えてあっけない握りが、ネタとすし飯の味の比率からして違っている。単なる握りはネタ・すし飯同等だったのが、ネタの存在感が俄然強くなる。
「たかさん、ネタにこくって言うのかな、深みが生まれたね」
「すし飯がちゃんと脇役に回ったってこったね」
2013年04月30日
寿司ネタ(made of)
カツオ
Striped tuna, Skipjack tuna, Oceanic bonito
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