寿司図鑑 1112貫目
アオダイの握り
あおだいのにぎり / アオダイ
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フエダイ科というと熱帯の海が思い浮かんでくる。なかでもアオダイは青い青い熱帯の、海の色をしていて、実に美しい。
その青い熱帯の海が都内にある。伊豆諸島と小笠原である。
本種は東京都諸島部で多産する。東京を代表する白身魚なのだ。
そのせいか夏の白身に本種を買い求めるすし職人は決して少なくない。
わけても優れた若い職人が好んで使っているようである。
マコガレイと比べると手頃だし、歩留まりも、保ちもいい。
本種を置いているだけで若い職人のやる気を感じて微笑ましく思う。
本種の持ち味はイヤミのない甘味である。ふんわりと舌を包み込みような甘味なのだけど、甘いと感じた後にたっぷりの、甘味だけとは言えそうにない味わいが口中に広がる。
鮮度のいいものは、ほどよい歯触り、舌に感じる感触が心地よい。すし飯との馴染みもいい。しょうゆ、わさびもいいが、柑橘類と粗塩もおすすめである。
これも江戸前上ネタなんだな、食べるつどそう思う一かんである。
寿司ネタ(made of)
アオダイ
Blue fusilier
国内では伊豆諸島、紀伊半島、鹿児島県以南で水揚げがある。
比較的漁獲量が少なく、水産関係者、料理人にとっては当たり前の魚だが、一般的には知られていないという意味合いからマイナ・・・・
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