アカカマスのあぶり
あかかますのあぶり / アカカマス
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大形の見事なアカカマスを見つけて、思わず『市場寿司 たか』に持ち込む。最近、アカカマスを持ち込むと、「ほいよ!」とか「ほいさ!」とか言って喜んで受け取るようになったが、ほんの数年前までは、「こんなものはすしダネになんねーだろ」なんてイヤな顔をしていたものである。 ここ数年(2010年頃)、すしダネの世界は大きく変化している気がする。
下ろしながら、
「脂がのっているね。白子持ってるし」。三枚下ろしにして血合い骨を抜き、「この皮と皮下がうまいよな」とバーナーを手に取りあぶる。この一連の動作もいたって自然なこととなっている。熱で皮の表面から脂がにじみ出してきて、炎が青から赤に変わる。
味見に食べると、実に香り豊かで、口のなかでとろっととろける。
「これは焼霜じゃなくて、握る直前に切りつけたタネをあぶった方がいいようだね」
切りつけたネタをあぶり、軽く握って目の前に。口に放り込むとネタがとろける、すし飯が崩れる。そして甘味と豊かな香りが押し寄せてきて、舌の上からあっけなくなくなる。
「たかさん一瞬で消えてなくなるね」
「それが握りの理想だね」
これを立て続けに3、4かん。カマスの風味とうま味が口中を満たす。
「たかさん、ゴージャスだね」
「そうだね」
2012年07月03日
寿司ネタ(made of)
アカカマス
Red barracuda
比較的水揚げ量の多い魚であり、漁業的にも重要である。
アカカマスを「本カマス」、ヤマトカマスを「水カマス」という。沿岸域で揚がるカマス科の魚で、この・・・・
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