寿司図鑑 1431貫目
ハチビキの握り
はちびきのにぎり / ハチビキ


寒くなるにつれて味がよくなってくるハチビキの握りが食べたくなった。長崎県産の出来るだけ大きいものを選んで、すし職人のたかさんにつけてもらった。
たかさん曰く、
「(修業した店の)親方は『赤鯖』嫌ってたなー。都内のすし屋では使わない魚だった。食べるといい味なんだけどね」
「今はどう?」
「ときどき仕入れるよ。最近のは鮮度がいいからさ」
持ち込んだハチビキは2㎏上で、三枚に下ろして背を二かんつけてもらった。
口に入れるとほんのりと甘味があって、後からジワリとうま味が追いかけてくる。少しすし飯との馴染みが悪いのが残念であるが、実にうまい。
「たかさん、もう二かん」
続けて食べても飽きの来ない味である。
寿司ネタ(made of)
ハチビキ
Japanese rubyfish 台湾/史氏紅諧魚、紅鰱魚、紅肉欉仔、紅嘴唇仔、紅唇仔、紅魚仔、白肉蒜,紅肉蒜
関東では古くから身の赤さから「赤鯖」などと読んで評価が低く、味の悪い魚だとされていた。むしろ西日本でよく食べられていたのではないか。これは実際に食べると味がいいこともあって、評価が上がってきている。・・・・
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