寿司図鑑 1457貫目

ウメイロの握り

うめいろのにぎり / ウメイロ
ウメイロの握り
握り

価格ランク

高級

 八王子市北野、八王子総合卸売センターにある『市場寿司 たか』のたかさん(渡辺隆之)は比較的保守的なすし職人である。市場にある店なので街のすし屋と比べるとネタは多彩だが、基本的には江戸前なのである。
 ただ意外に伊豆七島や小笠原からくる白身には抵抗感を感じないようである。これはこの東京都島嶼部から来るフエダイ科の魚に古くから慣れ親しんでいるせいだ。
 ウメイロは主に伊豆七島や鹿児島県などから入荷してくる。もちろんイワシやサバのように必ずある、というものではなく、一週間に1度か2度程度八王子にやってくるというもの。希にたかさん自体もこれを仕入れるし、ボクが持ち込んでも素直につけてくれる。
「白身でもヒラメやブリなんかとはまったく違うよね」
「違うね。ホウボウやマダイとも違う。どっちかって言うとウメイロの方が上品だよね。合いの手(マグロやイクラの間)に出してもいい感じだね」
「すし飯に負けないくらいうまいしね」
「そうだね。かなり昔から定番の白身がないときには使っていたけど、すし飯に負けないうまさで馴染みもいいよね」
 ということでつけてくれた握りは実にきれい。実にうまい。これだけで一人前つまんでもイヤじゃない。

寿司ネタ(made of)

ウメイロ
Yellowtail blue snapper 黃背若梅鯛、 黃雞仔、包公雞、貢仔、黃腳佳仔、黃加甲(臺東)、烏尾冬(澎湖)、青雞仔(澎湖諸島)

ウメイロ
東京都伊豆諸島、紀伊半島、高知県、鹿児島県以南で水揚げがある。東京の流通のプロたちの間では「沖たかべ」としてよく知られている。全長50cm前後になり、歩留まりがよく味が非常にいい。ある意味だれが食べてもおいしいという魚である。2023年現在・・・・
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